2016年3月21日月曜日

2016.3.17(木) 勾留理由開示公判 Aさんの意見陳述

2016.3.17(木) 勾留理由開示公判 意見陳述
 

 

 私を逮捕し、いたずらに勾留を引き伸ばしているのは運動の破壊を狙った弾圧であることは明らかです。では何の運動なのかというところから意見陳述をはじめます。
 
 今回、被害を受けたとされる辻屋章という人物の所属する独立行政法人・日本スポーツ振興センターJSCが、オリンピックスタジアム、新国立競技場計画のため、明治公園に長年暮らす野宿住人に対し追い出しをかけ、そのJSCのやり方がおかしいだろという運動に2年半前から私は参加しています。
 直近でもJSCは「話し合いはしない」「工事はする」と強弁していますが、人が暮らしている所に重機などを持ち込み、工事を強行するのでしょうか?悪徳地上げ屋まっ青です。これらは既に強行され、それが事件とされている1月27日のことです。JSCは人が生活している居住地を重機と多数の人員を使い封鎖を強行しました。
 出入りをさせないということは監禁行為であり、仕事にも食料調達にも出れない封鎖は殺人行為に等しい業務です。それが1/27JSCによって組織的に強行されました。
 
 これらの不都合な事実を隠蔽し、追及をかわす目的で逮捕が使用されマスコミをも使い印象操作がなされました。逮捕当日、護送車を待ち受け脚立を立てカメラのフラッシュをたいていた数十名の報道陣は逮捕情報をどこから得たのでしょうか? 報道は一方的にJSCを利する主張を報じました。
 1/27のJSC明治公園封鎖強行で手詰まりをおこした工事計画を逮捕、その報道の混乱に乗じコトを手荒に進めようとした政治的弾圧に他なりません。運動員を隔離し運動を委縮させ、脅してJSCに都合の良い自主退去にもっていこうと運動破壊を狙った弾圧です。
 実際、明治公園現地では逮捕前の1ヶ月間は膠着状態が続き動きがなかったのが、3/2の逮捕後には工事施工業者の契約発覚、居住地へ向けた監視カメラの設置、生活通路の再封鎖策動と次々強行策がJSCにより実施されました。私個人としては檻に繫がれ、これらの抗議・抵抗活動に参加できず非常に悔しい思いをしました。それが弾圧の狙いでしょう。
 しかし外には様々な場で闘い、共に活動してきたしぶとい仲間がいる。1/27以降より鮮明となったJSCの横暴を知り新たに集まる仲間と運動は広がっている。
 こんな弾圧ではビクともしない。弾圧を強めれば運動は一層強固になっていくことは古くは成田空港建設の三里塚闘争で、また沖縄の辺野古新基地建設反対闘争を見れば明らかです。

 こんな不当逮捕で縛りつけるのは限界です。出たら当然、明治公園での追い出し反対運動に全力で再合流するわけですが、釈放を決めるは国家権力。このまま出さず、いたずらに牢屋に繋ぎ続けるのであれば起訴で裁判ということになる。今回、私の被疑事実とされているJSC職員の執行しようとしていた明治公園の封鎖が、公的機関の正当な公務の執行といえるのか? 適正であったのか? これが大前提になる。当然、JSCの担当者や責任者、当日いた施工業者、警備会社、警視庁警備部公安課の私服警官など証人として呼び出しみっちり尋問する必要がある。証人尋問では供述拒否や嘘は許されていません。
 JSCは1/27から今日3/17までの50日間、何一つ1/27当日の事実関係の問い合わせ、質問に対し回答から逃げ続けています。あろうことかJSCは質問に対し「組織として対応しないことになっている」と居直っています。公的機関であり、超大型の公共事業の発注者であり、公営賭博というべきスポーツ振興くじの事業者の立場にある者として、あるまじき問題発言です。かたくなに回答を拒むのは不都合な事実をなりふり構わず隠蔽しているようにうつります。
  信じ難いことですが、JSCはこの2年間だけでも官製談合の疑われる不正入札、140億円にのぼる不正会計、情報公開での文書改竄、不都合な見積りの情報隠匿など数々の不正が明らかになっている独立行政法人です。今回事件とされている1/27の明治公園封鎖強行は解決能力のないJSCが、稚拙な強行策をとり、引き起こされた事案です。JSCによる多数の法的瑕疵がありました。

 警察、検察を介入させ逮捕による運動潰しをもくろむJSCですが、何をやるにも杜撰、稚拙なJSCのこと、JSCは自ら墓穴を掘っていることを述べておきます。警察、検察はドロブネに乗っていることを伝えておきます。
  隠し立てのできない法廷でJSCの不正が明らかになれば超大型公共工事の新国立競技場計画の事業者としてJSCは適当なのかという話になります。計画がゴタつけば、オリンピックメイン会場が会期に間に合わない、2020東京オリンピックそのものの開催があやうくなる可能性があります。オリンピック事業で日本はひどいことを行なっていると当然、世界に向け仲間たちと情報発信をかけ大宣伝をかけます。
 検察の吉田純平(検事)は内閣府から呼び出され「余計なことをして」と叱られ、出世の道を絶たれることになります。ザマアミロです。

 また私は逮捕後、刑事検事の取り調べを拒否し、房からの出房を拒否しています。それに対し逮捕から3日目の3月4日、私は多数の留置担当官に制圧され保護房に放り込まれました。ベルト手錠でキツく両手首を縛り上げられました。ベルト手錠は手首にくいこみ激痛がはしる状態で、手首の血流もベルトで遮断され、指先の感覚が失われ、指先が動かせなくなり、指先が壊疽する可能性のある危険な状態で放置されました。手首の激痛を訴え、ベルト手錠を緩めるよう求めましたが、留置担当官より「うるさい、黙ってろ」と怒鳴られ放置されました。
  後日、取り調べを拒否する私に「また保護房に行くか?」と脅しをかけてきました。苦痛をもって服従させようという手法は「拷問」です。捜査留置分離の原則も破られ、警察権力が密室で暴力を強い屈服を強要してきていることに強く抗議します。

 私は国家権力によって檻に繫がれ拘束されている状態ですがワシらの仲間、貧乏し苦労し生きている仲間に、力づくで不都合を押しつけるのであれば、獄中であろうと、どういう状況であろうと、徹底的に闘い、争い、騒ぎにし、権力者の非道を世に暴きます。
  ワシらに手を出せばどうなるか、獄中、獄外と連携をとり徹底的に追及していくことをお伝えし意見陳述とさせてもらいます。